[鹿港へ移住] 旮旯楍卅 情熱朝食屋、街角での挑戦

住所:彰化県鹿港鎮鹿草路一段470号
電話番号:04 778 0838
営業時間:月曜から日曜6:00~13:00
FB:旮旯楍卅[碳烤吐司 早午餐]

「旮旯楍卅(GALABENSA)」という店名を正確に発音できる人は少ないかもしれません。しかし、鹿港で「あの発音が難しい、四文字の炭火トースト」と言えば誰も「あの店なら、行ったことありますよ。美味しいよね!」とすぐに返事が返ってくるでしょう。

実は、店名「旮旯楍卅(GALABENSA)」の意味は「三十歳の時に、街角で開く小さな店」です。開業者の邱玠瑋さんは台北から移住してきた人間。当時は、三十歳の節目に自らの店を持ちたいと考え、海も山もある場所での開店を目指しました。彼は計画的にさまざまな飲食店で経験を積み重ね、経営の方式や仕事のやり方を体験し、自分に最適の業態を模索しました。そして最終的に選んだのは朝食屋でした。

「飲食業の専門知識がなくても、朝食は始めやすく、自分で開発できるメニューも多い」と邱玠瑋さんは語ります。彼の起業は計画的であり、衝動的なものではありませんでした。当初、夫婦二人で「台北さえ離れれば、どこでもいい」と考えていましたが、計画は変化に追いつかず、奥さんが妊娠したことで、奥さんの実家の鹿港に移住することにしました。

鹿港に移ってから、邱玠瑋さんは場所選びに一ヶ月、準備に二ヶ月を費やし、そして九曲巷の巷口で朝食を提供することにしました。類似店がなく、ボリューム満点のトーストと高品質な食材で、瞬く間に有名店となり、地元の人々の朝食の定番となりました。「鹿港の小さな町では、住民同士の関係が密接で、お客さんたち皆お互いに知っている間柄ですから、新しい店ができると、すぐに口コミで広がります」と邱玠瑋さんが語ります。そのため、邱玠瑋さんも特に注意深く経営をおこないました。

こうして小な店から広がる炭火の香りが通りに漂い、ビジネスは順調に成長しました。創業から四年、夫婦二人で始めた店から従業員を雇う繁盛店まで成長し、起業と移居の夢も叶いました。何より都市を離れると、物質的な需要が下がって、生活そのものを楽しめるようになりました。2022年、旮旯楍卅は鹿草路に支店を開き、さらなる雇用機会を提供することで、地元の若者に故郷に留まる選択肢を増やしました。こうして、鹿港の街角に新たな一軒の朝食屋が誕生し、炭火トーストを通じて、若者の故郷への愛情を表現しました。

ところが、二店舗の同時運営は玠瑋さんにとって、管理上の大きな負担となり、特に人力不足が問題となりました。一定の品質を保つためには、一つの店舗に集中せざるを得ないと判断し、やむをえず最初の街中の店を閉め、鹿草店に専念することにしました。

現在、広々とした鹿草店は、当時の街角の小さな店とは異なり、付近では駐車スペースもあり、家族連れも快適に食事を楽しめる環境が整っており、多様な客層を引き寄せました。繁盛する店内は、品質を守ることが、持続可能な経営の鍵であることを証明しています。

この文章は『今秋誌 II 洛津維新』からの引用です。『今秋誌 II 洛津維新』は鹿港発の地方誌で、鹿港囝仔と地方のパートナー店の6年間の成長と変化を記録しています。環境にやさしいフェスティバルのコンセプトから、最近では鹿港に帰郷・移住してきた多くの若者たちと知り合い、一緒に地方で奮闘し、現代の鹿港の生活を豊かにしています。郷愁風やレトロ情緒に満ちた昔の基盤の上に、新世代の生活スタイルが育まれています。

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