横街から大通りへ、古都の未来に出会う!

最後に、このかけがえのないプロセスを振り返り、プロフィリングを通して、地方でともに働く仲間たちの物語と人生を描きだしたいと考えています。この経験が、共感する読者の皆様に、新たな方向や発想をもたらすキッカケになれば幸いです。

文章|張敬業

二〇一二年の晩秋、私は高雄での仕事を終え、故郷・鹿港へ戻り、なんか彰化行きのバスに乗ったばかりのようにも感じられますが、あっという間に十年という年月が流れました。

そして今秋芸術祭を主催することによって、地方への新たな想像力が芽生えて、組織として成長していく中で、地方と事業をより発展させるためのスペースが必要だと悟り、今のような構造へと進化を遂げてしてきました——横街から広がり、東へ足を伸ばせば復興路には禾火食堂、民宿の東皋歇暝があり、西へ進めば、市街地の中心地へ行くと、そこで鹿港大街(中山路)沿いに並ぶ古い建築群と縁が生まれ、ついに2023年、「洛津組合」として鹿港大街での空間運営を正式にスタートするさせることができました。

この道のりには、仲間たちの専門知識や政府からの支援など、多くの協力が欠かせませんでした。そして、十年前に思い描いたツリーのようなヴィジョンが、運よくようやく少しずつその姿を表し始めています。この成果を皆様と分かち合えることを大変嬉しく思っています。

A.復興路318號

1F 禾火食堂

“仲間たちの家は皆同じ道沿にあるなんて、本当に面白いですね” 禾火食堂の店長・佳君さん

万寿路での一代目の店舗営業を終えた後、2021年、縁あって、復興路へと移転しました。そこに、まさに鹿港の飲食業がしのぎを削る激戦地。新しい店舗は以前の倍近い広さとなり、その広さが新な挑戦を呼び込みました。メニューの見直しから空間作りの工夫、さらに快適で心に残る食事体験の提供。そうした変化を通じて、店は進化を遂げてきました。また、コロナ禍の最中に、「テークアウト弁当箱」を開発し、それは脱プラスチックのため、プラスチック塗膜を一切不使用の「植纖盒(しょくせんごう)」を選用したもの、コストがグッと高くなりましたが、地域ブランドの価値を貫き、今では鹿港の会議弁当として新しい選択となりました。

2F 東皋歇暝

ちょっとした励ましで私たちはもっとよくできますよ。 ――管理者 燕妃さん

禾火食堂が現在・二代目の店舗に移転してまもなく、食堂の二階、三階を活用して、民宿を運営するアイディアが持ち上がりました。しかし、その構想の鍵を握るは、「運営できる仲間」の存在です。管理者候補として白羽が立ったのが燕妃さんでした。

燕妃さんは今秋芸術祭の一回目のボランティアであり、「橫街映画祭」という企画のメンバーでもあります。私たちが彼女を誘った当時、ちょうど人生の新たなステップを模索していた彼女は、その提案を快く受け入れてくれました。アイルランドの民宿での勤務経験やヨーロッパでのバックパッカー経験を生かし、燕妃さんは早期に民宿の運営フローやスシテムを構築しました。その結果、民宿運営を地域活動へと広げるための重要な橋渡し役となったのです。

參先生工作室

仕事仲間が見つかること、それが発展の鍵です。——責任者 純瑜さん

參先生として親しまれる純瑜さんは、大街に二階のスペースを拠点に、組織の事務業務や依頼されたヴィジュアル制作を手掛けています。服装デザインを専攻した純瑜さんは今秋芸術祭の「ツナギ布計画」を通じて、再び服装そのプロ級のスキルを発揮しました。

近年、SDGsが注目される中、純瑜さんはイベント用の帆布や関東旗など使い捨てのプロモーションアイテムに新たな価値を見出し、リサイクルグッズを開発し、地元の布製造者や大規模生産を担うOEM工場との連携を図り、新しいマーケットを開拓したのです。ブランド作り、製造体制の確立、そして協力システムの構築――これら全てを、地方根ざした仕事仲間とともに実現してきました。

B.民族路131號

1F 勝豐吧

「付き合い、結婚、そして愛の結晶が生まれましたのは、鹿港囝仔に入ってからの期間です。― オーナー 鉅煇さん

鉅煇さんは家族のブランド「勝豐」を受け継ぎ、2017年に鹿港の橫街で、鹿港初の古建築を活用した、クラフトビールバーをオープン。鹿港の夜の風景に新たなページを刻みました。バーの経営と並行して、彼も地元でさまざまな活動に尽力しています。牛墟頭景靈宮での爐主の儀式、和興駐在所の太子會の参加、地域のボランティア警察の仕事、許氏宗親會など、多岐にわたる活動に携わりながら、いつも仲間達のイベントに参加し、組織の取り組みに応援し続けています。

そんな鉅煇さんが、古建築の講座を通じて出会ったのが現在の奥さん、意文さん。二人の絆は家族経営の新たな勝豐吧を温かいものへと成長させ、地域に根ざし、さらなる発展を後押ししています。

2F 保鹿運動協會

行動力は、体の労働から脳と口へーー新なステージへ進化中― メンバー 敬業さん

創立当初は地方に関わる仲間が集まり、みんなで立ち上げた保鹿運動協会ですが、メンバーそれぞれが家庭を持ち、仕事での役割を広げていく中で、組織での役割も変化してきました。最近の会合で感じる最大の変化は「言葉」に関する意識です。

日常生活で台湾語の衰退が感じられる今、協会では毎月の定期会合や地域課題の話し合いを台湾語で行う取り組みを始めました。また、地域の商店街のイベントを通じ、さらに多くの店鋪に、「台湾語フレンドリ」の環境作りを呼びかけています。

2F 鹿港囝仔文化事業

鹿港に帰郷したことこそ、われわれの人生を創造してくれました。——マネージャ 安儂さん

「鹿港囝仔」は地方創生システムのブレーンとして、2018年から計画的にメンバーを増やし、二度の世代交代を経て地方の企画会社へと成長しました。地方の発展と産業をつなげる「創造的人材」の育成を目指し、政府補助金プランや企業案件を遂行。マーケティングやデザイン、企画などメンバーの専門スキルを強化しつつ、地方生活と産業発展を豊かにする取り込みを進めています。「地方に住む」だけでなく、「良い生活ができる」環境づくりを実現し、地元で活躍人材を呼び込み、定着させる力を発揮しています。

C.中山路163號

1F 瘦子咖啡x鹿港大街

鹿港の古建築の中のテナントに入り、新たな体験を紡ぐことを楽しみにしています——店長 Chrisさんより

表の一階の店舗設定は小規模の商業運営ということで、彰化市で人気の瘦子咖啡を招致しました。以前、彰化市へ行くと必ず瘦子咖啡でChrisさんとおしゃべりをしたりして、その縁でコーヒー一杯を饗応の顧客関係から共に鹿港の新空間を運営する仲間となり、異なる段階の関係性もまた双方に新な課題を与えました。お互いの経験を活かし、すぐに意気投合し、プロフェッショナルな役割分担で協力できました。それに、それぞれ店舗経営の経験をしてきたので、新しい視点から事業を見つめることで、双方が大きな成長を遂げていま。

芸術祭の精神がつなぐ地方共同体!

これらの取り組みは、私たちが10年かけて進化し、発展させてきた「鹿港囝仔」という地方チームの実践から生まれましたものです。地方創生事業を着実に進めるためには、支え合うこのツリーという生態系のような地方チームを構築し、協力し合う環境を生み出すことが不可欠だとわかりました。「地方で生活できる」だけでなく、「地方で良い生活ができる」ことこそが、人々を引き込む力となります。より多くの人が取り組んで、それで、共に築く理想の地方の可能性があると信じます。

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